ここのところ立て続けに発生した事案をご紹介いたします。それはシリコンメディアの故障です。
先日掲載した記事で愛用のUSBメモリがハードウェア的に故障したことを述べましたが、その後も複数、USBメモリやSSDの故障案件を処理いたしました。どれもこれもここ数年で購入されたもので、最短で数か月、最長で4年でした。
HDDに比べて機械的部品も少なく小型のこれらシリコンメディアの弱点は制御回路などの故障で一度にダメになることです。HDDは磁気を用いて機械的に記憶する部分と制御している回路部分が分かれています。ですので場合によっては全く同型のHDDを入手して回路部分だけを交換するとデータを取り出せる場合もあります。また機械部品的に故障している場合でも、一部データでも取り出せる可能性はあります。
しかしながらシリコンメディアの場合、記憶部分も制御回路と同じ基盤に乗っているので故障時にその部分だけ切り離してデータを救出することは困難です。全くできないことはないのですが、高度な技術と高額な費用が伴います。また故障原因として回路に過剰な電流や電圧がかかって故障するケースがほとんどですので、記憶部分にも影響が出ている可能性は否めません。まず救出は絶望的です。
ですので突然来るデータの全損失という方法を防ぐには、定期的なバックアップもしくは事前の多重化によるデータ保護が重要になります。弊社ではこれらに対する実例やアドバイスも行っておりますのでお気軽にご相談ください。