Windows10のサポート終了とChromeOSへの模索

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 現行PCで多く使われているWindows10の正式サポート終了が迫っています(終了日:令和7年10月14日)。サポート終了後ももちろん使えるのですがセキュリティリスクや不具合未対処などのリスクは増大します。
 Microsoft社として理想的なのはWindows11や発売がうわさされているWindows12へ移行してもらうことですが10年ほど前から始まったサブスクリプション形式(Microsoft365:旧称Office365)で躓いている方が多くみられます。仕事でパソコンを使っていない会社は特定の業種を除いてまずないでしょうが、このMicrosoft365は業務で使う主要ツール群であるOfficeソフト(Word、Excel等)が常に最新の状態で使えるというサブスクです。

 ではどこで各社がつまずいているかというと、パソコンの更新時などでOffice付きと銘打たれたPCを購入した時で、最初の一年は無料で使えるのですが2年目から有料化されるということに気づいてない場合が多いです。同時に10台以上のパソコンを入れ替えるなどの場合は販売先やパソコンに詳しい社員が調べて気づくこともあるのですが、中小零細企業などで数台だけ入れ替えや追加となるとこの事に気づいていないケースが多いです。
 1年経過しても完全に使えなくなるわけでなく、読み込みはできるのですが編集や保存ができなくなります。そこで慌ててサブスクの契約して結果割高になってしまうようです。

 また、次期バージョンのWindows12もサブスク化されると言われています。そうなるとパソコンを使うのに毎年1台当たり1~3万円位を払い続けるようなことになるとも言われています。中小零細企業に至っては大きな支出となります。

 そこで俄然注目を得ているのが他のOSを搭載したパソコンです。とは言え選択の幅はそれほどもなくMacかLinuxなのですが、一目置かれているのが「Google Chrome OS Flex」です。なぜ注目を得ているかというと、

  • 常に最新のOSが無料で使える(自動アップデート:サポート付きプランは有料)
  • Officeソフト(文章作成、表計算、スライド等)が無料で使える
  • 古いパソコンでも高速に動作する
  • セキュリティ対策が優れている
  • データはクラウド上に保存されるのでどこからでもアクセスできる
  • Androidスマホ/タブレットとの親和性が高い(Android OSもGoogle製)
  • Google社のサービスがこれまで同様に利用可能

 などが挙げられます。また多くの小中学校や高校で導入されているパソコンの授業で使われているのがこのChrome OSを搭載したChromeBookで、これから社会へ出る人材が使っているのがChrome OSに搭載されているドキュメントやスプレッドシート、スライドです。これまでのMicrosoft WordやExcel、PowerPointとの互換性もあります。最近のニュースでは新社会人がWordやExcel、またはパソコン自体を使えないといった記事もありましたが、丁度転換期に差し掛かっているものと思われます。
 そう捉えると若い世代はスマホやタブレットの操作には慣れているのですから、社内のシステムをパソコンからスマホやタブレットに切り替える事も有意義かもしれません。しかし今ある資産を有効に活用する(コストをできるだけかけない)のなら、Chrome OSの導入は検討する余地があります。

 とは言えデメリットが全く無いわけではありません。一部の古いタイプの複合機等には対応していないなどの問題もあるようです(これは複合機メーカー側が順次対応しているようです)。 また仕事上特殊なソフトウェアは同様のものがあればいいのですが、なければそのソフトウェアが開発されたOSで使うしかありません。加えて他社と文章や表計算のデータをやり取りするのであれば相手側に合わせる方がいいかもしれません。
 しかしこれらデメリットの部分は工夫次第で解決できる問題でもあるので、これを機会にChrome OSを学んでみてはいかがでしょうか。古い使っていないパソコンが1台あれば学習用としてセットアップいたしますのでご依頼ください。

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